2018年6月にBOSSからもワイヤレスが出たことで、SHURE・Line6・BOSSの3社が競合することになりました。
ワイヤレスは、エフェクターほど個性の出るものではありません。
どの辺りを比較してワイヤレスを選べば良いか、まとめてみました。
目次
比較対象のワイヤレス5機種について
各社から様々な機種が出ています。とくにLine6はワイヤレスの種類が豊富。
今回はその中から、人気のありそうなものを選抜して、3社で合計5機種を比較しました。
SHURE・・・GLXD16
Line6・・・G70 / G10
BOSS・・・WL-50 / WL-20
2019年1月追記
Line6からワイヤレス新製品が出ました。
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Line6 Relay G10Sと旧製品G10の違いは?【ワイヤレス新旧比較】
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比較してみます
BOSS WL-50とWL-20は、トランスミッター(送信機)が共通のため、同じ列にしています。
専門用語が多いので、少し補足を
- レイテンシー・・・ギターを弾いてから、受信機が音を出すまでの時間のこと
- 最大使用チャンネル数・・・1台の受信機で使用できるチャンネル数(うまく説明できなくてすみません…)
- チューナー・・・チューナー機能の有無
- ケーブルトーン・・・ワイヤレスではシールドを通らないため、ハイファイなサウンドになりやすいので、ギターシールドを介したような音にシミュレートする機能のこと。各社で呼び方や機能に違いあり
表をみてみると、値段に比例して最大到達距離が増えていますね。他に気になるところは、レイテンシーとバッテリーあたり。
表にない部分では、トランスミッターがギターに直挿しかそうでないかも結構重要かと。
この辺りに注目して解説していきます。
ギターにトランスミッター直挿しはかっこ悪い
こんな見た目になります。
見た目めっちゃ悪くないですか?
この形になるのが、Line6 G10、BOSS WL-50/20
ギターによっては構造上どうしても、直挿しできないものがあるので注意が必要です。
もしこれら機種を購入検討されていたら、楽器屋で相談するなりしてみてください。
レイテンシーは気にしなくていい!
一番値段の高いSHUREが、一番レイテンシーが多いのは不思議ですよね。
でもこの程度のレイテンシーであれば、全て誤差の範囲だと言えます。
音の速さは1秒間に約340メートル
この理論をもとに、音が1メートル進むには、約0.0029秒かかるということです。
ms(ミリ秒)で直すと2.9ms。
ギターアンプから1メートル離れると2.9ms遅れて聴こえるんです。
つまり、SHUREのレイテンシー4.0〜7.3msは、ギターアンプからの距離で言うと、1〜3メートル程度でしかありません。
もはや誤差の範囲ということなんですね。
余談ですが、シールドを使ったときのレイテンシーは、何万キロメートルかのシールドを使って、やっとレイテンシーを感じるくらいらしいですよ。
充電式と単3電池 どっち派?
トランスミッターの電源は、5機種のうち、4機種が充電式電池。
充電式電池と単3電池、どちらもメリット・デメリットがあります。
単3電池はエネループを使えば電池代のコストは安く済むし、予備電池を持っておけばライブのときも充電切れの心配がありません。
充電式は、充電し忘れたときが怖いですね。
これらの違いを知った上で、機種を選んでみるのも良いでしょう。
オススメは「SHURE GLXD16」
理由は簡単。プロがみんな使っているからです。
みんな使っているということは、それだけ信頼ある商品ということ。
そしてなにより、SHUREを使っているという優越感もいいですね。SHURE製のギター関連機器って少ないんですよ。なのでこのGLXD16は希少と言えます!
コストを抑えるなら「BOSS WL-20」がオススメ!
コストを抑えたいのなら、BOSSのWL-20を強くオススメします。
Line6 G10の後に発売されたことだけあって、形などが洗練されてます。
WL-50は、受信機がエフェクターのような形になっていますが、チューナーなどの付加機能はありません。
WL-50を選ぶよりかは、より小型のWL-20が良いのではないでしょうか。
ワイヤレスの注意点
ワイヤレスの電波はよく干渉する
ワイヤレスを使っている方は、頭の片隅に入れておいてください。
今回紹介したワイヤレスのデジタル通信は、全て2.4GHz帯でやりとりされています。
この周波数帯はWiFi、Bluetooth、電子レンジなど様々なものに使用されています。当然、ワイヤレス同士でも干渉します。
干渉すると音が途切れたり、出なくなったりと散々…
ワイヤレスを使うにあたって注意すること
干渉問題は各社で色々と取り組んでいて、大きな問題は出にくくなっていると思います。
しかし、ライブハウスなどで干渉問題が起きた場合、皆さんで対処が必要になります。電波の届きやすい機器の置き方や立ち位置など、ワイヤレスを使うのであれば、それなりの知識を身につける必要があります。
SHUREのサイトにワイヤレス使用時の注意が詳しく書かれていますので、ぜひご参考ください。
ワイヤレス使用時に注意すべき 5 つの間違い | Shure Japan Blog
さいごに
ワイヤレスは使ってみると分かるんですが、シールドのない環境で演奏するのは、開放感があってクセになります!
値段も一昔前に比べて、落ち着いてきていますし、一度導入されてみてはいかがでしょうか。
おそらく手放せない機器になると思いますよ!