低価格でありながら日本製で品質が高い「MADE IN JAPANシリーズ」
この中でも手が届きやすい価格帯なのが「hybridシリーズ」「Traditionalシリーズ」だ。
この2種類、なにが違うの?と思う方は多いと思う。
そんな方に向けて、今回はMade In Japan Fenderのストラト(MIJ STRATOCASTER)を例に、いろいろと解説していきたい。
HybridとTraditionalのざっくりとした違い
両機種をざっくりと説明すると、このようになる。
Hybridの特徴
定番の見た目+近代的なギターのスペック。
名前からもわかるとおり、クラシックとモダンの融合というイメージだ。
Traditionalの特徴
定番の見た目+定番のスペック。
スペックがHybridと大きく異なる。その分、Hybridより安い値段設定となっている。
ボディ材
Hybridは「アルダー」、Traditionalは「バスウッド」が使われている。
昔からFenderのストラトに多く使われている木材が「アルダー」だ。
Traitionalといいながら「バスウッド」が使われているのは、すこし違和感があるのは僕だけ?
サウンド面は、アルダーは全体的にバランスの良い出音が特徴。
対してバスウッドは、中音域に特徴がある木材である。
どちらの木材にも良し悪しがあって、甲乙つけることができない。
バスウッド=安物ということではない点は注意してもらいたい。
ハードウェア関係
ピックアップ
Hybridには、FenderUSAに使われているピックアップと同じものが搭載されている。
また、電装系もUSAと同等のものが使われているのが特徴。
ピックアップの種類
【Hybrid】Fender® USA Vintage Stratocaster®
【Traditional】Vintage-Style Single-Coil Strat®
トレモロユニット
Hybridには、2点支持のトレモロユニットが搭載されており、アーミングしたときのスムーズさ、安定性が6点支持より向上する。
Traditionalは伝統的なスペックを狙っているため、6点支持のトレモロユニットが使われている。
ネックまわり
Hybridはロックペグが使われている。
弦交換がすばやくできたり、チューニングの安定性が向上するのが、ロックペグの特徴だ。
ネックの塗装はサテン仕上げで、触り心地はサラサラ。
指板のアールは、標準のストラトよりフラットに近い250mmRが採用されていて、チョーキングなどが有利となる。
また、ナット幅が標準より0.5mm広いことと、ミディアムジャンボフレットの採用により、フィンガリングがしやすくなっている。
Hybridネックまわりの仕様
Neck Finish-Satin Polyurethane
Fingerboard Radius 250 mm
Fret Size Medium Jumbo
Nut Width-1.675" (42.5 mm)
Tuning Machines Vintage-Style Locking
Traditionalは昔ながらのストラトといった感じである。
ビンテージストラトに慣れ親しんでいたら、こちらのスペックの方がしっくりくるはずだ。
Traditionalネックまわりの仕様
Neck Finish-Gloss Urethane
Fingerboard Radius-7.25" (184.1 mm)
Fret Size-Vintage Style
Nut Width-1.650" (42 mm)
Tuning Machines Chrome Die-Cast
さいごに
Traditionalは伝統的なスペックを狙ったにもかかわず、なんでアルダーボディが採用されなかったんだろう。
Hybridとの違いを大きくするための狙いがあったのかもしれないが、ここは一番腑に落ちない。
TraditionalとHybridの価格差は約2万円程度で、Hybridの方が高い値段設定になっている。
この程度の価格差であれば、ビンテージストラトに慣れ親しんでいるとか特別な理由がない限り、「Hybrid」を選んだ方が幸せになれると僕は思う。