前回のHelix2.80メジャーアップデートから約8ヶ月が経ち、Helix2.90がリリースされた。
今回はアンプモデルの追加が少ないが、機能の拡張が目立ったアップデートだ。
この記事では、Helix2.90のアップデート内容を書いていく。
(追記)
2.90での不具合対応として2.91がすでにリリースされている。
2.90リリース早々にアップデートした方は、2.91にアップデートすることを推奨したい。
Helix/HX 2.90アップデートのHotfix “2.91” が公開されました。
このバージョンはいくつか不具合を修正したバグフィクスのみのリリースで、HX Editはv2.90のままでアップデートいただけます。#Line6 #Helix #HXEffects #HXStomp pic.twitter.com/5nenHNotJp— Line 6 Japan (@line6japan) April 24, 2020
アンプモデルの追加について
アンプタイプは1種類追加
[st-mybox title=”追加されたアンプタイプ” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 「Revv Gen Purple」→Revv® Generator 120のパープル(ゲイン1)チャンネルがベース
[/st-mybox]
追加されたアンプモデルは「REVV Generator 120」のゲインチャンネル2つあるうちの1つであるパープルチャンネルである。
もう一方のレッドチャンネルはHelix2.80で追加されているので、今回のアップデートで「REVV Generator 120」のゲインチャンネルを網羅したことになった。
パープルチャンネルはレッドに比べて明るい印象のゲインで、よく歪む。
ポップ寄りのリードサウンドとして使うと、よく馴染みそうなサウンドである。
キャビネットタイプは2種類追加
[st-mybox title=”追加されたキャビネットタイプ” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 「1×12 Fullerton」→1958 Fender® 5C3 Tweed Deluxeがベース
- 「1×12 Grammatico」→2016 Grammatico LaGrangeがベース
[/st-mybox]
キャビネットタイプの追加は2種類で、どちらもギター用のキャビネットである。
エフェクトは6種類追加
[st-mybox title=”追加されたエフェクト” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 「Alpaca Rouge(Distortion)」→ Way Huge Red Llama (モディファイ)からインスパイア
- 「Legendary Gain(Distortion)」→ Carvin VLD1 Legacy Drive (ハイゲイン・チャンネル)がベース
- 「Xenomorph Fuzz(Distortion)」→ Subdecay Harmonic Antagonizerからインスパイア
- 「Rochester Comp(Dynamics)」→ Billy Sheehanとの共同製作によるLine 6オリジナル
- 「Pebble Phaser(Modulation)」→ Electro-Harmonix Small Stone phaserがベース
- 新しいSplitブロック
[/st-mybox]
新しいSplitブロックというのは、弱く弾いたときはAルート、強く弾いたときはBルートというようなセッティングが可能である。
音量によってシグナルを割り振れるというマニアックな機能だ。
使い所が難しそう・・・
機能拡張について
レベルメーターの追加
レベルメーターがアウトプット・センド・FX Loopに追加された。
レベルメーターがあることで、各プリセットの音量を視覚的に調整することが可能となる。
しかし、メーターと実際の音量が違うことはよくあることで、自分の耳を信じて音量調整をしよう。と公式サイトでアナウンスされている。
本当にそのとおりだと思うし、わざわざ公式サイトでこのような記述があるのがLine6らしいなと思った。
[st-mybox title=”参考” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#fafafa” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
重要!:メーターは (Helixに限らず、どんな製品においてもですが) 、各プリセット間で統一されたレベルを確保する目的には適しているとは言えません。使用しているモデル、プリセットの周波数帯域やダイナミック・レスポンス、ギターやベース、ピックアップ、再生システム、使用環境、再生システムとの位置関係、そしてさらには他のバンドメンバーの音もプリセットの聴感上のラウドネスに根本的な影響を及ぼします。メーターが、あるプリセットが別のプリセットより音が大きいことを示しているにも関わらず、実際には逆に聴こえるのはよくあることです。プリセットのレベル調整をするときは、常に自分の耳を信じて、可能であれば、ステージで使用するボリュームで、他のバンドメンバーがプレイしている間に行うようにしましょう。
公式サイトより転載
[/st-mybox]
レベルメーターの他にも、インプットやアウトプットなどがクリップしたときに、バックグラウンドが赤く表示するように変更されているとのこと。
スナップショットの仕様変更
Helix2.90からは、スナップショットをストンプモード時にもアサインできるようになった。
つまり、Helix上段にスナップショット、下段にエフェクトの切替、といったようなセッティングが可能となる。
この機能を駆使すれば、1つのパッチだけで様々な音色に切替ができるし、各エフェクトのオンオフも可能というわけだ。
Helixの起動時間が大幅短縮
公式サイトのver2.90リリースノートにさりげなく記載があった「起動時間が従来の約半分になりました。(Helix Floor/Rack/LT, HX Effects)」という部分。
これが地味にすごいので紹介したい。
【#Line6】本日Helix FloorをはじめHelixファミリー製品を “Ver 2.90” へアップデートしました。なんと、改善点の一つとして本体の起動時間が従来の約半分となりました(!) “Ver 2.80” との比較を作成してみましたのでチェックしてみてください🌟 pic.twitter.com/Oq0TLNHPsc
— MUSICLAND KEY高崎店 (@Keytakasaki) April 23, 2020
ver2.90はver2.80と比較して、約半分ぐらいで起動している。
起動時間は目立たない部分ではあるが、ストレス低減の1つになると思うし、とても良い改善点である。
Helix Nativeはver1.90に
Helix Nativeも1.9にアップデートされ、Helix/HX 2.9と同じアンプ/キャビ/エフェクト・モデルが追加されました。
Nativeのみの追加機能として、上段に追加されたA/Bボタンで、任意のプリセットから異なるモデルの選択やパラメータ設定の別バージョンを作成してA/B比較することができます。#Helix pic.twitter.com/Q6T9G7Nfs7— Line 6 Japan (@line6japan) April 26, 2020
DAWなどで使用できるソフトウェア「Helix Native」もver1.90にアップデートされている。
アップデート内容はHelixとほとんど同じだが、今回はNative特有の機能が追加された。
追加された機能はABボタンといって、異なるプリセットのパラメータなどを呼び出すことができて、それぞれをワンタッチで比較できるという便利機能だ。
さいごに
その他には起動時間の短縮など細かな変更がされている。
Helixシリーズはアップデートを繰り返すことで、どんどん使いやすさが良くなっている印象だ。
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