自身でインパルスレスポンス(以下IR)を作成する機会があり、色々と調べながらなんとかIRを作成することができた。
今後もIRを作るときのための備忘録として、IRの作り方をまとめてみた。
ちなみに今回作成したIRについてはnoteの記事にしているので、こちらも参考にして頂きたい。
この記事では、パソコンはMac、DAWはLogicProを使用したIRの作り方を解説する。
LogicPro以外のDAWを使用する場合は、この記事は参考にならないことがほとんどだと思うので注意いただきたい。
インパルスレスポンスを作るための準備
必要なモノ
インパルスレスポンスを作成するのに必要なのは、最低でも以下のモノを揃えなければならない。
IR作成に必要なモノ
- パソコン
- DAW
- オーディオインターフェース(2in必須)
- IR化したい環境(ギターアンプとマイクなど)
録音環境
IRを作る場所は、当然だがギターアンプを思う存分鳴らせる環境でなければいけない。今回はスタジオをレンタルし、パソコンなどの機材を全て持ち込みIRを作成した。
作成した当時はMacBookがなく、デスクトップPCを無理やり持ち込んだ。そのため机はかなりめちゃくちゃな状態となってしまった。
DAWでIRを録音(Logic Pro X使用)
IRを録音する前に、DAWのサンプリングレートを48kHzに変更する。
Logic Pro Xの場合はプロジェクト作成時にサンプルレート設定画面が出てくるので、「48kHz」を選択すればOK。
「Impulse Response Utility」を起動する
IRを録音するにはLogic Pro X内蔵の「Impulse Response Utility」を使う。
起動方法
・オーディオFXから「Space Designer」を起動
・Space Designer画面の「IR Sample」をクリック
・「Open IR Utility」をクリック
「Impulse Response Utility」でIRを録音
以下の画像の通り進めていく。
Monitorとはトーン信号を出力する先のこと。ここはオーディオIFのアウトを選びアンプのインプットに入力する。
ImputはオーディオIFのマイク入力を選択。
Sweep欄は画像のとおり設定すれば問題ない。
最後にTest ToneをOnにし、Levelが触れていたら準備OK。スウィープを押せばテストトーンが出力され、IRの録音が自動的に開始される。
IRの録音が完了したら自動的にIRデータの保存先を聞かれるので、任意の場所に保存する。その後、Deconvolveをクリックする。
録音されたデータは無音部分などの無駄が多くあるため、必要な場所だけを残して他はカットしてしまおう。
Create Setting…をクリックし、ファイルネームを決めてOKをクリック。これでIRデータがやっと完成である。
ただし、このままでは「ファイル名.SDIR」というSpace Designer専用の拡張子になっており、これをwav化する必要がある。
IRデータをwav化
さきほど保存した「ファイル名.SDIR」というファイルの拡張子を「ファイル名.wav」に書き換える。
「ファイル名.SDIR」の保存先が分からないときは、Space Designerを起動し「Load IR」を選択すれば、さきほど保存したデータが見つかるはず。そのデータを右クリックし「Finderに表示」をクリックすれば、ファイル保存場所に飛べる。
拡張子を書き換えただけでは使えないので、QuickTime Playerで「ファイル名.wav」を開いて保存し直す。これでIRは完成だ。
さいごに
ここで紹介した方法はこちらのYoutube動画を参考にし、自分なりに試してみた方法である。
他にももっとスマートな方法があれば是非教えていただきたい。